終身保険の加入率

日本は有数の「生命保険大国」

終身保険の加入率とはどれぐらいなのか?

それを考える上で、まずは、生命保険の加入率がどれぐらい高いのかを見て行きたいと思います。

生命保険文化センターが調査した「生命保険に関する全国実態調査(平成18年つまり2006年度)」によれば、生命保険の世帯加入率は87.5%という結果が出ました。

例えばアメリカでは生命保険普及率が78%、イギリスでは40%であることを考えればこの普及率の高さは注目に値すると言えるでしょう。

これらの違いの背景には保険に関する考え方の違いがあるとまず考えられます。

普通生命保険といえば死んだ後に家族に、しかも勤務先の会社などの団体を通さず個人と保険会社が直接契約することで保険金を残すタイプのものです(アメリカの生命保険加入率も、そうした個人契約だけに絞ると50%まで落ちると言われています)。

つまり自分がいなくなってしまった後の家族のために残すものであり、その意味では解約返戻金などを資産として運用するといった貯蓄型運用ではなく、愛する誰かをサポートする保障の部分に的が絞られています(諸外国では逆に生命保険は、中国の保険の動向などを見ていても貯蓄性の高いものが売れています)。

・長期の高度経済成長を経て終身雇用が当然となり、人生設計が比較的容易に行えたこと。
可愛い鶏 ・男性が一家の大黒柱として家族を支える役割が自然と出来上がったこと。
・安定を好む日本人の心理。

そういった戦後に形成された社会のあり方と生命保険は密接に結びついていた、と仮説が立てられます。

では、最近の加入率はどうか?

そうした世相と生命保険の加入率に密接に関係があることは、先に記した調査の結果からも浮かび上がってきます。

この調査は三年ごとに行われているのですが、実はこの87.5%という数字は前回の調査よりも2.1%落ちているのです。

もちろんそうであってもこの数字が外国と比べると驚異の加入率を示していることは先にも見た通りですが、平成6年度(つまり1994年度)に95.0%という加入率でピークを迎えた後は減少している傾向にあります。

こうした減少した理由は色々考えられますが、まず保険加入率の低い高年齢者世帯が増えたことがセンターの調査では挙げられています。

つまり社会の高齢化が徐々に進んでいることが遠因と言ってもいいでしょう。

その高齢化と関連して、世帯主年齢別に見れば40歳代以下は「万一のときの家族の生活保障のため」にこうした生命保険に加入しているのに対して50歳代以降は主に「医療費や入院費のため」に保険に加入しているという理由の違いが見えてきます。

例えば、働き盛りの時点では自分が不意に亡くなった後の家族の生活を考えて保険に加入し、子供も大きくなってそろそろリタイアを射程に入れて人生を考え直したいという時点でこれからの自分たちの生活を考える……という、保険に入っている方の心理が見えてくる結果となっています。

ただその一方では若い世代、例えば20代の生命保険の加入率が低いことも指摘されています。

それぐらい若くなってくると逆にそうしたこれからの人生を設計する余裕や必要が見え辛いのかもしれません。若年層の雇用の流動化が高まる状況を反映している、とも言えそうです。

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